COMシリーズのすすめ

「発音」と「イメージ」による英語学習法こそ、
4技能「聞く」「話す」「読む」「書く」の効率良い習得を実現する。

英語の4技能は、「聞く」「話す」「読む」「書く」だと言われています。
しかし、日本の英語教育は、受験対策を急ぐあまり「読む」「書く」に偏重しているのが現状です。
では、4技能をバランス良く身につけるためには、どのような学習方法が必要なのでしょうか。
『COMシリーズ』に込めた独自のメソッドとともに、解説します。

Listening(聞く)

  1. できない理由

    「話している相手の言葉が聞こえない」、「映画の役者のセリフが速くて理解できない」、「リスニングのテストで点が取れない」。単語は知っているのに聞き取れない理由は、大きく分けると、2つあります。
    それは「音のズレ」と「映像化、感情化の不足」です。「音のズレ」とは、自分の中で思い込んでいる音と実際に聞こえてくる音の間にズレがあるということ。「映像化、感情化」とは、聞こえてくる音を自分の頭の中の映像や感情に落とし込めるかということです。人間は、音は聞こえていても、一瞬のうちに映像化、感情化ができなければ、その音が表す意味を理解することはできません。

  2. 解決策

    自分の発音を変えることです。ただし、口の形や息の出し方まで変えなければなりません。日本人と欧米人の声帯の作りは同じなので、欧米人が出せる音を日本人が出せないということはありません。つまり、ネイティブスピーカーと間違えられるレベルを目指せるのです。
    また、正しい発音で、心から言葉を繰り出すトレーニングをすることによって、音を聞いた時に、自分のなかで同じような映像や感情が湧き起こるようになります。リスニングとスピーキングのトレーニングは表裏一体なのです。

Speaking(話す)

  1. できない理由

    「日本語では普通に話せるのに、英語となると、その10分の1も伝えることができない」。そんな思いを持っている人も多いのではないでしょうか。そもそも、英語と日本語では、言葉の繰り出し方が全く違います。
    日本語には「格助詞」というものがあり、一文を区切りながら、話すことができます。つまり、言いたいことが最初にまとまっていなかったとしても、話しながら、伝えたいことを決定することができます。一方で、英語には「文型」というものがあり、頭の中の言いたいことを、息継ぎをしないで一息で、相手に伝えます。そのため、日本語で話す時と同じ意識のままでは、英語を話すことはできないのです。

  2. 解決策

    頭の中から、徹底的に文字を排除することです。トレーニングとしては、「感情移入」をしながら、言葉を繰り出す練習をします。人間が言葉を身に付ける初期の過程において、必ず”喜怒哀楽”が伴います。「勉強」としての英語学習では、この「感情移入」を伴った活動が不足しがちです。 「感情移入」にはコツがあります。
    1.表情
    2.ジェスチャー
    3.イメージ
    英文をなんとなく読むのではなく、表情やジェスチャーを使いこなして、英文の語り手の周りにある風景を頭の中にイメージしながら、発話するようにしましょう。

Writing(書く)

  1. できない理由

    文法に沿って単語を並べていくと、メールなどでもある程度言いたいことを伝えることができます。しかし、この方法では日本語を訳したようなカタコトの英文になってしまいます。また、冠詞の使い方や時制、名詞の単複などが不正確な場合、誤解を生むこともあります。

  2. 解決策

    まずは、”言葉を生み出す”ための英文法を身に付けなければなりません。そもそも、英文法は問題を解くためだけのものではなかったはずです。冠詞を正確に使い分けたり、現在完了を自然に使えるよるになったりするには、この英文法が必要です。
    また、最初のうちは自分の思ったことを書くのではなく、正しい文章を写経のように書き写す練習をお勧めします。自分の思い通りに書いて日本語を訳したような文章になってしまうより、まずは正しい英文の型を身につけることが重要です。

Reading(読む)

  1. できない理由

    英語の文字を日本語に訳しながら読んでいる人が多いのではないでしょうか。この方法だと、最終的に文章の意味を理解することはできますが、たくさんの文章をスピード感を持って読解することはできません。
    一つの文章を見た瞬間に一つのイメージが出てこなくてはなりません。母語の読書であれば、文字としての「言葉」が、瞬時に「イメージ」へと”解凍”されます。それがリーディングというものだと思います。

  2. 解決策

    英語の文字を見た瞬間に、イメージが湧き起こるトレーニングをする必要があります。単語を見たと同時に日本語訳が思い浮かぶのではなく、”感情を伴ったイメージ”が出てこなくてはなりません。
    五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)をフルに活用してリーディングをするのです。このような、本当の意味でのリーディングができるようになる前に、文章を感情移入して発話できるようにならなければなりません。皆さんも、本が読めるようになったのは、話せるようになったずっと後だったのではないでしょうか。

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